前回は、羽田空港で日中撮影した静止画をメインにレポートしましたが、今回は夜景を題材にISO感度を変えながら撮影しました。
明暗比の大きいところはどこか?と考えて東京スカイツリーに行き、ライトアップされた姿を撮影してみました。
またまた実際のサイズの画像を置いておきますので、ご覧になりたい方はサムネイルをクリックして頂ければ開きます。
夜空や雲のところを見ると粒子の荒れ具合がお解り頂けるかと思います。
まずはISOの設定で「マルチショットNR」を選び撮影してみました。
事前にMENUの設定で「マルチショットNR」を「高」に設定すると12枚の合成までできるようですが、今回は「標準」設定の4枚撮影となっています。
画像のプロパティではISO3200となっていますので、4段分低感度のISO200で4枚撮影して合成しているようです。
下の方で、ISO200で撮影したものも載せていますが、やはり粒状感は同じ程度ですね。
シャッター速度を比較すると、ISO200の時よりちょうど4段分速くなっています。
結局、「マルチショットNR」は三脚が無いなど、どうしても速いシャッター速度で撮りたい時限定で使うべき機能だと思います。
シャッター速度が4段分速くなっているとはいえ、4枚撮って合成するにはそれなりの時間がかかりますし。
また、手持ちで撮った場合、4枚撮影するうちに少しでもズレたら、それを合成してもシャープな画像は得られません。
それと同じ事が、日中の明暗差が大きいところで使う「HDR」機能(標準露出の画像を1枚・明るい所に合わせた画像を1枚・暗い所に合わせた画像を1枚と3枚撮影して合成する機能)にも言えます。
この機能を使う時こそ、しっかりした三脚を使用しないと鮮明な画像は得られません。
以前、α65の時、「HDR」をONにしたまま、空をバックに紅葉を下から撮影したところ、3枚撮影して合成したブレブレの画像が生成されました。
葉っぱなどは、当然風で動くので、3枚の画像が合致するワケがありません。
このような機能は“まあとりあえず”小さい画像なら何とかごまかせるかな程度に思っていた方がいいですね。
作品として全画素表示するなら使ってはいけない機能だと思います。
まあ「DRO」(被写体や背景の明暗の差を細かな領域に分けて分析し、最適な明るさと階調の画像にする機能)は、AUTOに頼らず1~5まであるレベルを状況に合わせて自分で設定すればかなり使える機能ですが。
前置きがだいぶ長くなりました。
ここからはISO感度別のサンプル画像です。
まずは「長秒時NR」をOFFにしたISO100の画像です。
ここから下はMENUの設定で全て「長秒時NR」ONで撮影していますが、シャッター速度が1秒以上になった時だけノイズリダクションが働いています。
1秒より短い時はONでも働きません。
イズリダクション有りのISO100の画像ですが、このくらいの明るさの夜景だとONでもOFFでもたいして変わりませんね。
「長秒時NR」は星空などを撮る時には有効かもしれません。
順に1段ずつ感度を上げていきます。
因みに、ISO AUTOで撮った時も3200になっていました。
作品として全画素表示に堪えるのはギリギリ1600くらいまででしょうか。
SONYのα7Sは別格として、さすがにα77 IIで25600の画像を使うかたはいないと思います。
どれだけ拡大して使うか写真の使用用途によっても許容できる感度は変わってくると思います。
上のサンプル画像を参考に、上手に感度設定して撮影をお楽しみください。
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